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文月(ふみづき 7月)におすすめの和菓子3選

琥珀糖

こってりとしたものはあまり食べたくない暑い夏。とりわけ甘いものはさっぱりとしたものを食べたくなるものです。

この暑い夏の時期に是非とも、選びたい和菓子が琥珀糖です。氷菓糖などとも呼ばれています。冷蔵庫などがなかった昔、保冷設備だった氷室から取り出した氷に見立てられています。

青や薄い赤を基調した色合いも清涼感をもたらしてくれます。また、形も一律に同じ形ではなく、全て不揃いなところも本当の氷のようなイメージがあり、口に入れると冷たいのではないかと思ってしまうほどです。

味もこってりとしたしつこい甘さではなく適度な甘さがあり、外側のシャリシャリ感と内側のやわらかいゼリーのような相対する食感が楽しめる和菓子です。湿度の多い日本の夏を見た目と味で乗り切るために先人達が作った知恵の結晶です。

 

水ようかん

イラスト:水ようかん

和菓子の定番であるようかんです。しかし、あのこってりとした食感と濃い甘さを夏に食べるというのは、ちょっと気分的にも味覚的も重たいですよね。そこで、おすすめしたいのが夏の和菓子でも定番中の定番でもある「水ようかん」です。

一般的な本練りのようかんよりも水分が多いのが特徴です。風味を損なわないように煮た小豆を細かい網目で丹念にこしてあり、つるりとした舌触りはまさに夏の和菓子として最適です。また、喉越しも実に滑らかなのも一般的なようかんと違うところです。

甘さも控えめになっていて、しつこさがなく食べやすくなっています。そのため、つい、うっかりと食べ過ぎてしまうようなこともしばしばです。

夏のようかんだけに冷やして食べるのとより美味しく食べられます。日本の夏の風物詩といってもいい和菓子です。

※水ようかんについて、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-水ようかん」を参照してください。

 

くずきり

琥珀糖や水ようかんとくらべると少々、地味ですが、琥珀糖と水ようかんとともに、夏の和菓子としておすすめなのが「くずきり」です。

ところてんに似ていますが、ところてんとは材料が違います。くずきりの材料は葛を粉にした葛粉です。発生が京都の伝統的な甘味です。

一般的な食べ方は、黒蜜につけて食べます。その触感は、つるりとしていてのど越しもよく、やはり夏の和菓子としても最適です。黒蜜の甘さと品のある歯触りから多くの人から愛されています。

また、葛粉は昔から民間療法としてもひろく用いられている食材です。風邪をひいたときの対処療法や胃腸不良時の薬としても使われてきました。さらに発汗作用があるということでもよく知られています。

清涼感があり美味しいというだけではなく、まさに、体にも優しい夏の和菓子といってもよいです。

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