和菓子辞典

今川焼きの特徴・歴史・味

写真:代表的な今川焼き

 

特徴

今川焼きは小麦粉、卵、砂糖を練って作った生地で餡を包み、金型に入れて焼き上げた和菓子です。

大きさは直径約7cm、高さは2~3cm程になります。丸い円柱形できつね色の皮が特徴ですが、老舗などでは店名やロゴが焼き印されたものもあります。

手頃な価格で小腹を満たすことができ、味の種類も豊富にあり、飽きが来ないことから、日本人から長年愛され続けています。

関東では今川焼きと呼ばれることが多いですが、大判焼きや回転焼きと呼ぶこともあり、地域によって様々な名称があるのが特徴。地元とは異なる名前で呼ばれていて驚いたことがある方もいるのではないでしょうか。

丸形ではなく、魚を模した金型を使って焼いたものをたい焼き、2枚の皮で餡を挟んだものをどら焼きと呼ぶといったように、同じ生地を使ったものでも形状によって様々なバリエーションがある和菓子です。

 

歴史・由来

今川焼きは江戸時代の安永年間(1772年~1780年)に神田の今川橋付近で売り出されていたお菓子が由来になっていると伝えられています。店頭て作ることが可能であり、焼きたてが食べられることから、次第に人気になり、桶狭間の戦いから「たちまち焼ける今川焼」と宣伝されるようになりました。

また、今川焼きは円盤状ではなく楕円形をしたものも広まりました。大型の小判の形をしているので大判焼きと呼ばれるようなり、楕円形から円盤状に回帰してからも大判焼きと呼び続ける地域もあります。

明治時代になると、今川焼きは庶民のおやつとして人気を博し、現在では、店頭販売だけではなく、冷凍食品としても販売されている日本人から親しまれる和菓子となりました。

近年では、台湾や韓国でも名前を変えて販売されており、世界に進出しています。

 

写真:おいしそうな今川焼き

 

風味・味

今川焼きはカリカリと香ばしい皮とふっくらとした食感が特徴の和菓子。しっとりとした生地と餡の甘さの相性も抜群です。

生地が薄く香ばしさを引き立て、たっぷりの餡を詰め込んだものや、スポンジケーキのように柔らかい生地のものまであり、個性も豊かです。

中身は小豆餡が定番ですが、カスタードや抹茶クリーム、チョコレートなど様々な味のバリエーションがあります。中にはポテトサラダやソーセージが入った惣菜のような今川焼きも存在し、台湾ではツナやコーンが入ったものまで販売されています。

今川焼きにアイスクリームやホイップクリームをトッピングして、和風パフェのようにして食べるなど、アレンジの方法も豊富。

近年ではパティシエが今川焼きにヒントを得て新たなスイーツを考案するなど、和洋折衷も進んでいます。

 

和菓子分類

製法での分類:生菓子

水分量分類:焼き物

 

主な材料

薄力粉、ベーキングパウダー、卵、牛乳、砂糖、粒あん

※一般的な材料を記載しています。詳しくは製造元に問い合わせてください。

 

カロリー(概算)

1個(90g)で、200kcal

 

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