和菓子辞典

どら焼きの特徴・歴史・味

写真:代表的などら焼き

特徴

どら焼きは2枚のカステラに挟まれたあんこが特徴の和菓子です。

カステラの部分は卵に砂糖を加えて、小麦粉に膨張剤、水を入れてよくかき混ぜ、平鍋に生地を流し入れて焼き上げます。焼き上がった生地にあんこを挟んだのがどら焼きです。

また、カステラの生地にはちみつを入れることでこんがりとした焼き目がつき、しっとりとしたカステラに仕上がります。

丸い形や四角い形、あんこ以外にも様々な食材が挟まれていたりと色々なバリエーションがあるのも、どら焼きの特色です。

あんこを2枚のカステラで挟むのではなく、1枚のカステラを半分に折って挟むものもあります。

どら焼きの具には小豆あんの他に餅や栗、生クリームなどが使われているのが特徴です。

さらにカステラ生地を焼かずに蒸し上げたものもあり、「蒸しどら」と呼ばれています。

歴史・由来

どら焼きの起源や由来は、はっきりと分かっていませんが、有力な説として考えられているのが弁慶と義経が関わったとされる説です。

義経たちが奥州に逃げている最中に、怪我をした弁慶が民家のひとたちに手当をして貰い、そのお礼として振る舞ったのが生地で包んだあんこだったようです。

平安時代では砂糖は貴重な食材で、薬のような扱いでした。手軽に手に入れることが出来たはちみつを使い、和菓子を振る舞ったのがどら焼きの発祥と考えられています。

現代のように2枚のカステラ生地であんこを挟むようになったのは大正時代になってからで、それまではとても薄い生地にあんこを挟んでいたり、四角く折りたたんでいました。

どら焼きの特徴でもある円盤型は楽器の銅鑼を模していると言われています。その銅鑼に似ていることから、「どら焼き」と呼ばれるようになったのです。

写真:美味しそうなどら焼き

風味・味

表面に薄く焼き色がついたカステラ生地は、ほのかに甘い香りがして、優しい味わいです。

中に挟まっているあんこなどの邪魔をせずに、どんな具材でも優しく包んでくれるような存在です。

中のあんこはしっかりとした甘みがあり、上品な味です。口に入れて飲み込んだ後も小豆の風味がしっかりと口の中で残り、その余韻に浸ることが出来ます。

中に挟む具材があんこから生クリームに変わると和洋折衷を楽しむことができ、ふんわりとした生地と生クリームの絶妙なハーモニーが味わえます。

なめらかな食感の生クリームはカステラ生地を邪魔することなく、口の中でゆっくりと溶けてくれるのです。

あんことは違ったクリーミーさがあるのも、生クリームどら焼きならではです。フルーツとの相性も良く、みずみずしい果実とコラボレーションも楽しめます。

和菓子分類

製法での分類:焼き物

水分量分類:生菓子

主な材料

薄力粉、ベーキングパウダー、卵、はちみつ、小豆餡

※一般的な材料を記載しています。詳しくは製造元に問い合わせてください。

カロリー(概算)

1個(63g)で、172kcal

 

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