和菓子辞典

栗大福の特徴・歴史・味

写真:代表的な栗大福

特徴

ころんとした丸くかわいらしい栗大福は、いろいろな見た目が楽しめる和菓子です。

一般的な栗大福というと、白いお餅に餡子と栗の甘露煮が包まれているものをイメージする人が多いでしょう。栗大福の主役の栗は、餡子に練り混ぜてある場合もありますし、トッピングとしてちょこんと飾ってある場合もあります。

お餅の白・餡子の黒・栗の黄色が、見た目も楽しませてくれることでしょう。さあ食べようと切ってみて、断面の美しさに驚かされることもあります。

外側のお餅にも色々な工夫が見られます。お餅に栗や小豆が練りこまれているものもあります。

また、お餅は白だけとは限りません。本物の栗のように茶色いものや、抹茶がまじった緑の栗大福もあります。お店によって個性的な栗大福が次々と作られています。見た目も味も異なる栗大福を、食べ比べてみてくださいね。

歴史・由来

栗大福は、果物をくるんだ大福の一つです。栗のほかには苺、ぶどうなどといった果物が思い浮かぶでしょう。

そもそも大福というのは、食べるとお腹がいっぱいになるという理由から「腹太餅(はらぶともち)」とよばれていました。それが「大腹餅」と呼ばれるようになり、どうせなら食べることで幸せがきてほしいということで、「大腹」ならぬ「大福」という呼び名になったそうです。

いつから栗を使った大福ができたのかは、現在ではよくわかっていません。一説によれば、栗大福は数々の果物を使った大福のなかでも、かなり早くから食べられていたという話があります。

栗自体は、はるか昔縄文時代から日本全国で食べられていたそうです。秋の食べ物として楽しまれていた栗ですが、最近では甘露煮にして保存できるようになったおかげで、一年を通して栗を食べられます。

写真:おいしい栗大福

風味・味

栗大福は、お餅のやわらかさと、餡子のしっかりとした甘み、栗のさわやかな風味を一度に味わえる和菓子です。作っているお店によっては、生クリームが入っていたり、ほかの果物とミックスした栗大福もあります。

初めから変わった素材を目当てに食べるのもいいですが、どんな素材が使われているか想像しながら味わうのも楽しそうですね。

栗大福には栗の甘露煮がまるごと入ったものと、餡子に栗を練りこんだものがあります。大きな栗が入っているものは、栗そのものを強く感じられるでしょう。

口の中でホロホロくずれる栗の感覚と甘酸っぱさを味わいます。餡子に栗が練りこまれているものは、ねっとりとした餡子が特徴です。栗がまじっていることで、餡子の甘みがやわらかく感じられます。栗大福は、甘さが強い和菓子です。お茶やコーヒーとともに味わうと最後までおいしく味わえます。

 

和菓子分類

製法での分類:餅物

水分量分類:生菓子

主な材料

栗、こしあん、白玉粉、砂糖、水、片栗粉

※一般的な材料を記載しています。詳しくは製造元に問い合わせてください。

カロリー(概算)

1個分(約96g)で、232kcal

 

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