和菓子辞典

金平糖の特徴・歴史・味

写真:代表的な金平糖

 

特徴

金平糖は、子供からお年寄りまで広く愛されている和菓子です。

その特徴は、何といっても、表面に付いているとげとげ。このとげとげができる理由は、実は、はっきりと分かっていません。

金平糖は銅鑼の中に核となるケシ粒やザラメ糖を入れ、そこに熱い蜜を少しずつかけながら1週間から2週間ほどかけて粒を成長させていくことで作られるのですが、このとき釜にくっついた部分が伸びることで、とげとげが形成されると言われています。表面を均一に覆うとげとげは、職人さんの技術の高さ故なのです。

金平糖は一粒一粒がカラフルで可愛らしく、目を惹きやすいことから、贈り物やお土産としても重宝されています。

色の組み合わせも、金平糖の楽しみ方の一つと言えるでしょう。原料である砂糖が結晶化しているため簡単に湿気ることがなく、保存性にも優れていると言われています。

 

歴史・由来

和菓子として親しまれている金平糖ですが、実は、日本で生まれた訳ではありません。

戦国時代に、ポルトガル人が来航した際、金平糖は南蛮文化の1つとして日本にやってきました。キリスト教宣教師のルイス・フロイスは、織田信長に謁見した際、ガラス瓶に入った金平糖を差し出したと伝えられています。

日本に伝わった当時は「confeito(コンフェイト)」という名前で、その後「金平糖」という漢字が当てられるようになったのです。

当時、その作り方は、一切の秘密とされ、公家や高級武士だけが口にできる、非常に高価なお菓子でした。

ちなみに、現在のポルトガルにも「コンフェイト」というお菓子があります。ザラメを核にシロップをかけながら結晶化させる、と作り方は金平糖とよく似ていますが、金平糖に比べると、とげとげが小さく、透明感もありません。作る手間がかかることから現在では一部の工場でのみ生産されているようです。

写真:おいしそうな金平糖

 

風味・味

金平糖は、砂糖が結晶化したお菓子です。

見た目は硬そうですが、飴などの砂糖菓子とは違い、それほど硬さはなく、噛むとシャリシャリとした食感と共に口の中で崩れてしまいます。その食感が好きだという人も多く、食べ始めるとやめられなくなってしまう、ということも少なくありません。

金平糖は長い歴史を持つお菓子ですが、様々な味や風味が加えられるようになったのはごく最近です。

通常は、砂糖に別の素材を加えると、酸や油分が加わってしまうことで、固まらなくなると言われてきました。しかし、職人さんたちの弛まぬ努力により、現在は様々な味や風味を持つ金平糖が登場しています。

金平糖を専門に作っているお店が減っていることもあり、風味豊かな人気商品は、キャンセル待ちが出るほどの人気となっています。

 

和菓子分類

製法での分類:干菓子

水分量分類:飴物

 

主な材料

砂糖

※一般的な材料を記載しています。詳しくは製造元に問い合わせてください。

 

カロリー(概算)

1粒(直径1.2-1.5cm)で、8Kcal

 

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