和菓子辞典

白玉の特徴・歴史・味

写真:代表的な白玉

特徴

白玉(しらたま)とは、白玉粉で作るお団子のことです。

白玉粉は、手間ひまかけて作られています。もち米に水を加えながら挽いていき、それをふるいにかけて沈殿したものを乾燥させるのです。寒さが厳しい冬に白玉粉作りが行われていたので、白玉粉のことを寒晒し(かんざらし)と呼ぶこともあります。

白玉団子の作り方は、いたってシンプルです。まずは、白玉粉に水を加えてよく練ります。目安は、耳たぶくらいの柔らかさだといわれています。それを一口大に丸めて、沸騰したお湯で茹でます。1分ほどで白玉が浮き上がってくるので、冷水に取って完成です。

白玉という言葉からも連想されるように、見た目は真っ白でつやつやしています。材料には、もち米と水しか使われていないからです。かき氷のトッピングに添えられるケースもあり、夏を代表する和菓子ともいえます。

歴史・由来

白玉粉が登場するのは、室町時代または鎌倉時代という説もありますが、詳細については不明です。禅の修業のために中国に渡った僧侶が日本へ帰国して白玉粉を広めたという言い伝えもあれば、中国大陸から日本にやってきた渡来僧が白玉粉を教えたという話もあります。

いずれにせよ、白玉粉が一般的な庶民に広まっていったのは江戸時代だろうといわれています。当時の日本では、砂糖や餡などの甘味が庶民でも比較的手に入れやすくなっており、それにともなって白玉粉も普及していったようです。

白玉粉から作られる白玉も、江戸時代にはすでに誕生していました。特に夏を代表する和菓子として、江戸時代の頃から庶民にも親しまれていたようです。真っ白でつるんとした美しい白玉は、真珠を表しているのではという意見もあります。

写真:おいしそうな白玉団子

風味・味

白玉は一口大の団子で、表面がつるんとしています。白玉粉の粒子が小さいため、その白玉粉を原料とする白玉もつるんとした仕上がりになるのです。口の中にするりと入っていく、この口当たりの良さも白玉の特徴でしょう。

そして、白玉をかむと、ふんわりともちもちした食感を楽しめます。

ただし、白玉そのものには、特徴的な味わいはありません。白玉は主に食感を楽しむものであって、何か甘みをを加えて味付けするのが一般的です。

例えば、白玉にきな粉をふりかけて黒蜜をかけて食べたり、お餅のようにぜんざいの中に入れたりします。他にもあんみつやみつまめ、抹茶パフェといった、和風のデザートによく合います。近年では、インスタ映えを狙ったカラフルな色の白玉も登場しているようです。素朴な味わいの白玉は、食べ方のバリエーションが豊富なことも魅力ですよね。

 

和菓子分類

製法での分類:餅物

水分量分類:生菓子

主な材料

白玉粉、水

※一般的な材料を記載しています。詳しくは製造元に問い合わせてください。

カロリー(概算)

100gあたり、369kcal

 

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