和菓子辞典

みたらし団子の特徴・歴史・味

写真:代表的なみたらし団子

特徴

みたらし団子とは、砂糖醤油の餡をかけただんごのことです。砂糖醤油の餡はみたらし餡とも呼ばれます。あんこやごまあんなどとともに、だんごでは定番の味としてポピュラーな存在です。

串にささっている個数は3~5個で、商品によっては串から外した状態になっていることもあります。

また、団子の形は丸で外側に餡がかかっている状態が一般的ですが、だんごの中に餡が入っているものや、平たい円錐状になったもの、だんごを動物の形などに見立てた変わり種などもあります。

現在は、団子に砂糖醤油の餡を組み合わせたものは形状に関わらず、みたらし団子と呼ぶ傾向にあります。

和菓子の専門店で作られているほか、スーパーや、近年はコンビニなどでも購入できます。子どもから大人まで幅広い世代に親しまれる和菓子です。

歴史・由来

みたらし団子は、京都下京区にある下鴨神社に由来するものと言われています。

みたらし団子は漢字では「御手洗団子」と書きます。下鴨神社で行われる「御手洗祭」で、氏子により作られた団子がみたらし団子の元となっています。下鴨神社のみたらし団子は1串に5個が並んでおり、1番上の1個が最も大きく、その下に少し離して4個の団子を並べた形状になっています。

この形状になった由来はいくつかあり、1つは後醍醐天皇が下鴨神社の御手洗池で水をすくった際、大きな泡が1つ、続いて泡が4つ出てきたことから、その様子を表したものだという説があります。

あるいは神社の境内で売られていた団子が起源だという説もあります。1番上の大きな団子は頭、その下の4つの団子は四肢として、人の体を表し、祈祷してもらったこの団子を持ち帰り食べることで厄除けをしたということです。

写真:美味しそうなみたらし団子

風味・味

みたらし団子の味の大きな特徴は、やはり砂糖醤油のみたらし餡にあります。

元々、みたらし団子は生醤油を付け焼いたものでしたが、大正時代に大きな変化が起こります。

現在も下鴨神社の門前にある甘味処・加茂みたらし茶屋のご主人が、醤油に黒砂糖を入れ、葛でとろみをつけた餡を組み合わせることを考えたのです。

そうして砂糖醤油のみたらし餡を絡めたみたらしだんごは人気を博し、今日でも大勢の人に愛される和菓子となりました。

今では、みたらし団子と言えば、皆同じ味を思い浮かべるでしょう。

もちもちしただんごの食感と軽く炙った香ばしさ、そこに絡まる餡の醤油と砂糖の甘辛さは絶妙な組み合わせです。醤油は日本人にとって最も慣れ親しんだ調味料です。

これからもみたらしだんごは、その親しみある風味でもって、多くの人に好まれる和菓子であり続けるでしょう。

和菓子分類

製法での分類:餅物

水分量分類:生菓子

主な材料

餅粉、上新粉、だんご粉、葛粉、しょうゆ、砂糖

※一般的な材料を記載しています。詳しくは製造元に問い合わせてください。

カロリー(概算)

1本で、158kcal

 

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