季節のおすすめ

昭和の日におすすめの和菓子

豆大福

イラスト:豆大福

昭和の日である4月29日は昭和天皇の誕生日であり、かつては天皇誕生日と呼ばれていました。そのため、在位が64年続いた昭和天皇をお祝いする目的で豆大福を食べるのに適している日と言えるのです。

豆大福は餡子を包む生地の中に豆の粒を入れた和菓子であり、豆には甘味を加えないのが普通です。使用する豆も様々ですが、その多くは黒豆かあるいは小豆です。

豆大福は昭和天皇が好んで食べた和菓子なので、昭和の日に豆大福を供え、そして食べるのが激動の時代を生きた偉人を偲ぶことになります。

豆大福は餡子の甘さと生地に入っている豆の食感のバランスが風味の良し悪しを決めると言っても過言ではありません。

豆が入っている生地を薄く伸ばして餡子を包むシンプルな作りですが、それだけに和菓子職人の技能が問われる一品なのです。

※豆大福について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-豆大福」を参照してください。

よもぎ餅

イラスト:よもぎ餅

よもぎ餅はもち米を練って作った生地の中によもぎを混ぜた餅菓子です。よもぎはキク科の多年草で非常に繁殖力が強く、特有の香りと苦味を持つことから日本では古くから食材として使われてきました。

淡くさっぱりとした苦味を持つよもぎは甘味が特徴の和菓子に程良いアクセントをもたらすことから、味わいに変化を求める人に適していると言えます。

また、よもぎの緑色が草木の若芽など植物を連想させることから、見栄えの良さを演出する効果がある点も否定できません。

よもぎ餅が昭和の日におすすめできる和菓子である理由は、昭和天皇が植物に詳しい生物学者だったことに由来します。雑草と呼ばれて軽視されてきた植物の生態を詳しく研究し、いくつもの新事実を発見しました。

そのような功績を称える意味でも、日本の食文化に深く根付いたよもぎを使った餅菓子が昭和の日を祝うのに相応しい和菓子であると言えるのです。

※よもぎ餅について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-よもぎ餅」を参照してください。

桜餅

イラスト:桜餅

桜餅は桃色に着色された生地で餡子を包んだ餅菓子で、桜の葉が巻かれているのが大きな特徴です。本来は雛菓子の一種であり、春の到来を祝う場で食されるのが普通です。

昭和の日である4月29日は春の終わり間近な日ですが、そのような日に桜餅を食べることで去りゆく春を惜しむ気持ちを示すことができます。

桜餅は生地に巻かれている桜の葉が隠れたアクセントとなっています。生地や餡子の強い甘味を塩漬けにした桜の葉で緩和し、口の中をさっぱりさせる効果があるのです。そのため、強い甘味が苦手な人でも安心して味わうことができます。

桜餅に使われる餡子は小豆を潰したこしあんが普通ですが、地域によっては緑色のうぐいす餡が使われることもあるのでその風味は地域ごとに大きく異なると言っても過言ではありません。

※桜餅について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-桜餅」を参照してください。

 

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