二十四節気別おすすめ

穀雨 (こくう 4/20頃)におすすめの和菓子3選

さくら餅

写真:桜餅

 

穀雨は4月下旬のことを指しますが、春として扱われる季節でもあります。もったりせず、さっぱりとした味わいのものを選ぶなら、桜が散った後であっても「さくら餅」というチョイスは悪くありません。

さくら餅は関西風と関東風で少し見た目が変わり、関西風は「道明寺」関東風は「長命寺」と呼ばれることがあります。

道明寺は、もち米を砕いて蒸した餅を使っており、餅で餡を包んだ後は桜の葉で包み、桜の塩漬けが添えられ、目にも桜が咲いて見えることが特徴です。長命寺は、小麦粉をベースに白玉粉を混ぜた生地をクレープ上にし、餡を包んでおり、こし餡と桜の葉のしょっぱさでさっぱりといただけます。どちらも塩漬けを使うことで、さわやかさを兼ね備えています。

しかし、穀雨の時期におすすめなのは、比較的さっぱりと食べられる長命寺です。

※桜餅について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-桜餅」を参照してください。

草餅

写真:草餅

 

穀雨の季節は青々と茂る木々が美しい季節。その情景にぴったりの和菓子として「草餅」が挙げられます。

草餅は、地域により「ヨモギ餅」とも呼ばれます。春先に新芽が出てくるヨモギを使用した草餅は邪気を払うといわれており、清々しい夏を迎えるのにとても良いでしょう。

瑞々しく鮮やかにひかる緑色は、天然のヨモギの色。初夏の訪れと春の美しさの両方を兼ね備えており、目でも季節を楽しむことができる和菓子です。

夏の暖かさと春の肌寒さが入れ替わり立ち代わり日々変化し、体調も左右するこの季節には、漢方としても扱われるヨモギが重宝されるのではないでしょうか。ヨモギの生命力あふれる色と香りは歯切れのよい餅によくマッチし、中に包まれた餡と絶妙のバランスでお茶会や来客にも喜ばれることでしょう。

※草餅について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-草餅」を参照してください。

春らしいモチーフの落雁

イラスト:落雁

「落雁(らくがん)」は穀類の粉に水あめや砂糖を練り上げ、木の型に押して乾燥されたお菓子のことです。

お盆のお供え物として、ハスの花などを象った落雁を見たことある方も多いでしょう。この落雁は年中食べられている和のお菓子ですが、穀雨の季節の落雁として、春らしいモチーフのものをチョイスすると目にも春らしく楽しめます。

例えば、ウグイスやさくら、たんぽぽ、つくし型などです。夏の訪れを感じるような流水柄、魚の形のものも良いでしょう。抹茶や煎茶とよく合う和菓子ですので、来客時にはぜひお出ししたい和菓子です。

それぞれの和菓子屋で様々な落雁が売られています。店舗を回り、春らしいお気に入りを見つけるのも楽しみの一つです。探す楽しみと見る楽しみがあり、素朴な味わいが味覚も楽しませてくれる落雁は、穀雨の季節におすすめできる和菓子です。

※落雁について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-落雁」を参照してください。

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