節分和菓子
大寒の時期に楽しみたい和菓子としてまず挙げられるのが節分和菓子です。
和菓子職人がそれぞれ独自の工夫を凝らして生み出している節分和菓子には梅や菜の花を象ったものや、大豆を使用したものが多くなっています。見た目を華やかに仕上げ、色とりどりの和菓子を組み合わせてセットにしてあるのが特徴です。
冬の厳寒期に当たる大寒の時期は春が恋しくなってくる時期でもあり、暦の上では春の訪れを告げる節分が近づいてくるタイミングでもあります。これから暖かくて華やかな季節がやってくることを胸に抱き、温もりを感じながら堪能するのに適しているのが節分和菓子です。
老舗では毎年変わらぬ作品を販売していることも多く、今年もこれを食べて寒さを乗り越え、春に向かっていこうと考えるようにするのも一興でしょう。
厳寒の時期の寒牡丹
厳寒の時期にも咲く花があるというのを知っているでしょうか。日本で伝統的に大寒の時期に愛でられているのが寒牡丹です。
厳しい寒さの中でも桃色の花を咲かせ、道行く人に温もりを与えてくれてきた歴史があります。和菓子職人も古くから注目してきていて、多くの和菓子店では寒牡丹に見立てた和菓子を大寒の時期に制作、販売しています。
桃色の全容の中に黄色の雌しべが美しく見えるように作り込まれた芸術的な作品も多く、食べる前にまずは見て楽しむことができるのが魅力です。
一般的にはその内側に餡子が包まれていて、ほっこりと心の底から温めてくれるような印象を受けながら甘い美味しさを堪能できるようになっています。
春の訪れを期待しつつも、大寒であるたった今しかないものを精一杯楽しみたいという人に向いている和菓子です。
北陸名物のかんもち
大寒の時期に流通が始まる和菓子として北陸で伝統的に作られているかんもちという郷土菓子も検討してみましょう。
かんもちはもともと寒餅と書いていたのが平仮名になったもので、正月の頃についた餅を寒い時期に自然乾燥させて作り上げたものです。空気が入らないようにしっかりと型に入れて寝かせ、適当な大きさに切ってさらに焼いて仕上げることでかんもちができあがります。
この時期にしか味わえない大寒の時期ならではの伝統和菓子として楽しんでみると良いでしょう。ゴマやのり、昆布などを一緒について作った餅を使ったかんもちもあり、よもぎなどの自然の素材を使って色付けをして華やかな色合いの仕上がりになっているものが多くなっています。これから春の訪れを待つ時期に心から温めてくれる和菓子です。