暑い夏でも食べやすい水まんじゅう
大暑は二十四節気の中でも最も熱くなる時期です。食欲も落ちやすいのでさっぱりと食べられる和菓子が良いですよね。
大暑の時期におすすめなのが水まんじゅうです。くず粉から作られた生地であんを包んだ生菓子であり、岐阜県大垣市の名物としても知られています。
生地には透明感があり、中のあんも透けて見えて清涼感が感じられるのも特徴。食感はふるふるとしており、のど越しもつるっとしていて夏の疲れも吹き飛ぶでしょう。冷たくてしっかりとした甘さがあり、体の中から冷えることができます。
水まんじゅう器に盛って食べますが、冷水に浸して食べるものもあり、よりふるふるとした感覚が増して見ているだけでも涼しくなれるでしょう。中のあんのバリエーションも豊富にあり、栗あんや桃、梅などが入った水まんじゅうもあります。
さっぱりと甘い水ようかん
写真:水ようかん
夏を代表する和菓子と言えば水ようかんです。寒天を煮溶かしてあんや砂糖を混ぜ、型に入れて冷やし固めた和菓子で、一般的なようかんよりも水分が多く含まれているのが特徴です。
そのため、みずみずしく、のど越しもなめらかでツルンとしています。暑い日でも甘くてさっぱりと食べられるので大暑の時期にはピッタリでしょう。ようかんよりもカロリーが低いのも嬉しいですよね。
そんな水ようかんですが、元々はおせち料理に用いられるなど冬の時期に食べられる和菓子でした。それは、水ようかんの糖度が低かったために日持ちしにくい特徴があったことが理由となっています。
かつては冷蔵技術が発達しておらず夏に水ようかんを食べるのは難しかったのですが、現在では夏でも冷たく食べられるようになり、夏の風物詩として親しまれるようになりました。
※水ようかんについて、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-水ようかん」を参照してください。
透明感があって涼しげな錦玉
錦玉は寒天に砂糖や水あめなどを加えて、冷やし固めた和菓子です。和菓子の中でも、食べ応えがあると共に季節の移り変わりを表す芸術性の高さを備えた上生菓子に分類され、茶席やおもてなしの場で食べられています。
透明な寒天の中にあんやフルーツが入っており、水辺の様子やきらめく光など、夏らしい涼しげな印象を与えるデザインのものが多いのが特徴です。
特にあんで作った金魚が入ったデザインは人気が高く、水の中を泳いでいるようで夏らしさを感じられるでしょう。透明感がありキラキラとしていることから錦玉は琥珀とも呼ばれています。
また、錦玉は乾燥させて食べることもあり、これらは琥珀糖や干錦玉などと呼ばれます。水分を飛ばすことで甘みが凝縮されるのが特徴で、外はシャリシャリとしていますが、中はプルプルとしており独特の食感が楽しめます。