日の丸をイメージした団子菓子
建国記念の日は元は紀元節と呼ばれ、初代の天皇である神武天皇が即位した日を記念した祝日です。日本という国の始まりの日であることから、日本の国旗である日の丸をイメージさせる、赤くて丸い形の和菓子で祝うのが最適と言えます。
和菓子は様々な種類がありますが、日の丸のイメージに最も近いのが紅白の団子菓子です。下地の白と日の丸である赤を紅白団子で表現することにより、建国を祝う和菓子として扱うことができます。団子そのものは安価な材料で作ることができるうえに手間もかかりません。そのため、和菓子屋だけではなく個人が作って祝うことも容易なのです。
団子は上新粉を練って丸めたシンプルな作りなので、個人の好みに合わせて様々な味付けができます。餡子やみたらし醤油、きな粉などを加えたり、火であぶって焼き目を付けることも可能です。
紅白まんじゅう
建国記念の日は国の始まりを祝う日なので、おめでたい和菓子を供えるのが最適です。和菓子の中でも紅白まんじゅうは吉事を祝うのに相応しいとされ、様々な場で用いられているのです。特に建国記念の日においては日の丸のカラーリングである赤と白が、紅白まんじゅうにぴったりとされています。
まんじゅうの中に詰まった餡子は黒色であり、本来なら不吉な色と言われていますが、お祝いの席では他の何色にも染まらない最も力強い色と解釈されるのです。
建国を祝うと共に今後の更なる発展を願う場には紅白まんじゅうを置くのが最善の選択と言えます。その際、まんじゅうの生地は何の装飾も施さないのが作法とされているので、和菓子屋などで購入する際は注意が必要です。
店によっては寿や祝などの文字が記されているまんじゅうもありますが、これらの記述は個人を対象としているので建国を祝う場には相応しくありません。
落雁
イラスト:落雁
落雁は砂糖に水飴や米粉などを混ぜて型に押し込み、そのまま乾燥させた干菓子の一種です。細工が容易なので古くからお祝い事に最適な贈答品として重宝されてきました。
建国記念の日を祝う和菓子としての需要も高く、鶴や亀、宝船などの縁起物を模したデザインに仕上がった落雁は国の成立を祝うのに相応しいと言えます。
和菓子職人の技能が仕上がりの良し悪しを大きく左右する和菓子なので、優れた職人が作れば芸術品とも言える、非常に美しい一品になるのです。
材料と固めるための型があれば個人で作ることも可能ですが、落雁の魅力は緻密な細工にあります。食べるだけではなく見て楽しむのが目的であれば和菓子屋で購入するのが無難です。店によっては中に餡子を入れたり表面にきな粉をまぶしている物もあるので、好みに合わせて選ぶのが良いでしょう。
※落雁について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-落雁」を参照してください。