上品な口当たりの良さが魅力の羊羹
イラスト:羊羹
一口に和菓子と言っても選び方によって相手に与える印象は大きく変わります。相手に渡す目的が日頃のお礼や謝罪などのお詫びといった場合に最適となるのが羊羹です。
羊羹は、餡子に砂糖や寒天を加えて練ったお菓子のことを言います。元は中国から伝来したと言われるこの和菓子が最適とされる大きな理由の一つが、上品かつ滑らかな口当たりです。商品によって若干の違いはありますが、砂糖を控えめにした物であれば後味もスッキリしているので、世代を問わず気軽に食べることができます。
羊羹作りを専門としている老舗の名店は商品を包む箱やパッケージにもこだわりを持っていて、派手過ぎず地味過ぎないデザインを採用しているのが特徴です。
これにより、お詫びの品として渡す時に相手に良い印象を与えることができます。
※羊羹について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-羊羹」を参照してください。
準備の手間を省いて気軽に食べられるカステラ
イラスト:カステラ
お詫びやお礼の挨拶の手土産で羊羹と並んで人気が高いのがカステラになります。
室町時代の終わりに開港した長崎港に訪れたポルトガル人によって紹介されたと言われるカステラは、いつの時代でも多くの人に愛されているお菓子です。海外から伝来されただけに、一見すると洋菓子に分類されるイメージですが、国内で販売されているカステラは伝えられた製法を日本人が独自にアレンジした物なので和菓子に分類されます。
お詫びやお礼に最適とされる理由は、このお菓子ならではの形状による食べやすさです。市販されている商品の多くはあらかじめ一口サイズになっているので、羊羹のように包丁やナイフによる切り分け作業を必要としません。こうした受け取った相手に手間を掛けさせないという点が、お詫びの品として相応しいと言われています。
※カステラについて、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-カステラ」を参照してください。
手軽に購入することができるどら焼き
イラスト:どら焼き
日本には数多くの和菓子が存在しますが、商品によっては販売されている地域やお店が限定されていて、簡単に手に入らない物も多くあります。
相手方への訪問は事前に予定されている場合だけでなく、仕事上のトラブルなど予期せぬ事態によって急遽行かなくてはならないケースも少なくありません。こうした時間が限られている状況に最適な和菓子がどら焼きです。
急ぎの状況でどら焼きが良いとされる理由は手軽さにあります。デパートからスーパーまで和菓子を販売しているお店であれば大半の所で取り扱っている定番商品なので、相手先に向かいながら途中で購入することも可能です。
一個ずつ個別に包装されているので切り分ける手間もなく、見た目のデザインや色合いからお礼とお詫び、シーンを問わず利用できる点も魅力と言えます。
※どら焼きについて、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-どら焼き」を参照してください。