紅白饅頭
写真:紅白饅頭
おめでたい和菓子と言えば紅白饅頭は外せません。紅白饅頭がおめでたい時の進物に使われるに理由はもちろん、その色にあります。昔から日本ではおめでたい行事をする家や会場には紅白の幕を張る習慣がありました。そのため、おめでたい席には紅白のものがつきものだったのです。用意されるお菓子にも紅白の色が付けられました。
紅白饅頭は、薯蕷(じょうよ)饅頭という自然薯を原料にした生地で作られます。本来は真っ白いお饅頭です。
紅白饅頭は薯蕷饅頭の原料に食紅でピンク色に色付けしたものと色付けしていないものを組み合わせたものです。
この「じょうよ」という言葉がなまって上用(じょうよう)饅頭とも呼ばれます。そのため、紅白饅頭は和菓子の中でも高級品として喜ばれるようになったのです。
紅白饅頭は焼き印を入れやすい和菓子です。お子様の名前を入れることも可能です。そういう点も紅白饅頭は出産祝いのお返しにふさわしい和菓子と言えるでしょう。
桃山
イラスト:桃山
桃山は白餡や砂糖、卵黄、くず粉などを練ったものを焼いた焼き菓子です。
中に入れる餡にもいろいろな工夫がされています。一般的な白餡や栗餡、黄味餡などもあります。また、バニラやミルクなどのフレーバーを利かせたものも販売されています。そのため、洋菓子的な風味を持っているものも少なくありません。
日本各地でお土産品として様々な桃山が販売されているので、桃山という名前を知らなくても、多くの人が食べたことがあるお菓子です。好き嫌いなく食べやすいのも桃山のいいところです。
桃山はさまざまな型にいれて作られますが、お目出たい型、縁起のいい型で焼かれたものがたくさんあります。ふっくりした可愛らしい印象のものが多いので、出産祝いのお返しにうってつけです。
桃山は和菓子としては日持ちのいいものが多いので贈答品に向いています。
※桃山について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-桃山」を参照してください。
富貴寄せ
和菓子と言えば、餡が入って甘いものと思ってしまいますが、中には甘いものが苦手な人もおられます。そういったお宅への出産祝い返しに富貴寄せはいかがでしょうか?。
富貴寄せは吹き寄せをもじっておめでたい表現をした言葉です。吹き寄せとは、風で吹き寄せられた落ち葉や木の実のことを指します。落ち葉や木の実に見立てて小さめのおかきやあられを詰め合わせたものです。見た目も美しいので贈答品としては見栄えがします。
名前がおめでたいので出産祝い返しにふさわしく、日持ちがいいのも魅力です。
甘いものが苦手という人はたまにおられますが、あられやおかきが苦手という方はあまりおられません。お茶受けとしておいしいのはもちろんですが、時にはビールのアテとしても活躍してくれます。個包装してあるものが多いので、ご家族の少ないお宅にも向きます。