千歳飴
写真:千歳飴
七五三をお祝いする和菓子の定番として、ぜひおすすめしたいのは「千歳飴」です。
「ちとせ」は千年を意味し、長生きを象徴するめでたい言葉とされており、飴を作るときに「長く伸ばす」ことから、その細長い形には子どもの健やかな成長と延命長寿を願う気持ちが込められています。「長い千歳飴を食べることで、千歳まで長く生きられますように」という親心を表しているようですね。
また、千歳飴を入れる袋にも「寿」という文字や「松竹梅」「鶴と亀」などの柄が描かれていて、縁起を担いでいるのだそうです。千歳飴を食べるときには、折ってはいけないという説があるようですが、家族みんなで一緒に食べることで全員の健康と長寿を祈りたいものですね。
袋に入れたままの状態で、包丁の背を使ってたたくようにすると散らかることなく、食べやすいサイズに折ることができます。数年に一度の大切なお祝いの日には、ぜひお子さんと一緒に千歳飴を食べてみてくださいね。
※千歳飴について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-千歳飴」を参照してください。
紅白饅頭
写真:紅白饅頭
代表的な和菓子の1つでもあるお饅頭の中でも、「紅白饅頭」を七五三におすすめしたい理由は3つあります。
まず、千歳飴と同じように「紅白」という色は「人の一生」そのものを表しているとされ、お祝い事には伝統的に使われている色の組み合わせです。
例えば、「紅白結び」や「紅白幕」といった式典などの行事の際にも用いられています。次に、「紅白」だけでなく「饅頭」自体にもおめでたい要素が含まれています。というのも、皮の中に包まれている餡の原材料である小豆は、その赤い色に邪気を払う力があると信じられ、魔除けの効果もあるとされています。最後に、「饅頭」は名入れがしやすいという特徴のある和菓子でもあります。
焼き印によって、「祝」「寿」の文字やお子さんの名前といったその人らしいメッセージを込めることができます。そのため、子どもの成長だけでなく「災いなく健康に育ってほしい」と祈る親御さんにとって、「紅白饅頭」は七五三のお祝いにもぜひおすすしたい和菓子です。
駄菓子
写真:駄菓子
七五三とは、子どもが無事に育っていることの感謝を伝え、これからの成長を願うという意味が込められた日本の伝統行事として広く知られています。子どもが3歳、5歳、7歳となった年の11月前後にお参りをして、家族みんなでお祝いをするのが慣例となっています。その際に、ぜひおすすめしたいのが「駄菓子」です。
一見、お祝いの席にはふさわしくないカジュアルなお菓子という印象もあるかもしれませんが、「小さな子どもがお駄賃で買えるように」という意味で作られたお菓子でもあるそうです。
子どもの頃に一度は食べたことのある駄菓子だからこそ、両親や祖父母、親戚といった幅広い年齢層の方たちが集まる「七五三」をお祝いする和菓子にはぴったりですね。みんなでお食事を囲んだ後に、お子さんと一緒に駄菓子をつまみながら、それぞれが昔懐かしい気持ちになったり、楽しい思い出話に花が咲いたりすることもきっとあるでしょう。
小さな駄菓子の形や数多くある種類の豊富さなどにもワクワク感を味わうことができるかと思います。意外性のある駄菓子を、ぜひ七五三のお祝いに選んでみてくださいね。
※駄菓子について、もっと詳しく知りたい方は「和菓子辞典-駄菓子」を参照してください。