写真:代表的な翁飴
特徴
翁飴の見た目は、四角いお餅のようです。原料はモチ米と大麦のみで作られています。砂糖や添加物を一切使用せずに作られているものもあります。麦芽糖化水飴をこの材料と混ぜることで、固形化することができるのです。
素朴な材料を使い作られているものの、仕上がりまでの工程はかなり多いと言われています。
手間と時間をかけて作り出される「翁飴」は、時間の経過や温度などによって食感が変わる面白さもあるのです。たくさんの量を一度に作ることが難しいとされていることもあり、貴重な和菓子と言えるでしょう。
見た目は固いお餅のようなのに、食べると口の中でほろりと溶け、自然な甘さだけが口の中で残ります。これは「翁飴」でしか味わうことができないものです。
健康食品として高齢者にも人気になっていて、これが長寿を願う「翁飴」ならではと言えるのかもしれません。
歴史・由来
「翁飴」の歴史は古く、文禄元年創業の老舗和菓子屋が作り出した和菓子だと言われています。
旧藩時代、このお菓子を佐竹公に毎年作るように命じられていました。それが元で、全国に「翁飴」という名が知られるようになったのです。これが「翁飴」の始まりだとされています。
また、この当時、お土産として「翁飴」をもらった人が、たまたま口にしたことが切っ掛けで、全国的に広がりを見せました。
「翁飴」はその見た目に反して、とても滋養に優れていると言われていて、栄養食としても愛されていました。幅広い年代が食べられる味なので、小さなお子さまから高齢者にも受け入れられています。それは現在も続き、老若男女に愛される味として評判の良い和菓子です。和菓子と聞くと高齢者に愛されるイメージがありますが、「翁飴」に関しては若い人のファンも多いようです。
イラスト:おいしそうな翁飴
風味・味
「翁飴」の味は独特な風味と程良い甘さが特徴です。餅のように柔らかいゼリー状(透明な淡い黄色)なので、口に入れた瞬間に溶けてしまいます。その食感が何とも言えないとリピーターが多いのも「翁飴」が人気の理由です。
「翁飴」は天気や温度に左右されやすい食べ物で、製造した段階ではそこまで柔らかくないのですが、日数が経てば経つほど柔らかくなるといった特徴があります。
寒い時期は乾燥しやすい為、固くなりやすいので火にあぶってから食べるのがおすすめです。夏は、湿気にさえ気を付けていれば長く保存できます。「翁飴」は砂糖のこってりした甘さとは違い、お米本来の甘味が感じられます。淡白な味だからこそ、その甘さが引き立っているのです。シンプルながらも飽きのこない味が「翁飴」の人気の理由です。
和菓子分類
製法での分類:飴物
水分量分類:干し菓子
主な材料
※一般的な材料を記載しています。詳しくは製造元に問い合わせてください。
カロリー(概算)
未調査